こんにちは。甘味です。
本日ご紹介する本は、大学の図書館で借りて面白すぎて続けざまに2周目を読み、
大学近くの古本屋さんでそのまま購入した小説です。
あなたにおすすめ
・ミステリーは読みにくい、と敬遠している方
・スカッと気持ちよく騙されたい方
・東野圭吾作品に挑戦したいけど分厚い本を見て心折れかけている方
本の紹介
『仮面山荘殺人事件』
東野圭吾 著
294ページ
価格640円(税別)
あらすじ
元婚約者の父が保有する別荘に、避暑を楽しむために森崎家に関係者8人が集まります。
元婚約者の死は警察によって事故死として処理されましたが、いくつもの不可解な点が……
その関係者が集まる山荘に、翌朝逃走中の強盗2人組が侵入します。
外部との接触を試みますがなぜか作戦を邪魔する人物がいるようです。
しかもそれは強盗犯たちではなくどうやら内部犯のようだと……
とうとう1人が犠牲となってしまいますが、状況的に強盗犯には不可能と思われました。
では誰が……
残された7人は互いに疑心暗鬼になり、そこから元婚約者の事故死をめぐるまさかの結末が。
ハイライト
「それにしても、人間というのは恐ろしいねえ。あんたらなんか、どう見てもふつうの人にしか見えないのに、この中に人殺しが混じってるんだものな。俺たちなんかより、よっぽど不気味だぜ」
本文より引用
強盗犯の一人、ジンが人質たちを見まわし口にしたセリフです。
人質7人は殺人事件が起こり、その犯人が強盗犯ではなく、内部の誰かであることを認めざるを得ない状況でした。
お互いの様子をうかがいながら犯人を推測していきます。
ジンが「よりによってこんな時に、俺たちの消えた後でやってくれ」と憤りを感じているのは全くその通りとしか言いようがありません。
「三億円のために、人殺しをしてもいいと思ったわけか」
「まあそうだが、金額じゃねえな。人間誰しも、ここで一発命がけの勝負をするって時があるんだよ。そんな時には人殺しだって出来ちまう。あんた、そう思わないかい?そういう気になったことはないかい?」
本文から引用
この人質とジンの会話は、結末を知った後に読み返すと見方が変わります。
私がこの本を何度も読み返したのは、うまく作中にちりばめられた伏線が多くあったからです。
ミステリーで結末を知ってからなお面白い作品は多くはないのでしょうか。
基本的にミステリーは犯人を暴くのが最大の山場ですからね。
ここまできれいに「騙された!」と感動したのはこの作品が初めてでした。
この本を読み終わって
ミステリー好きには東野圭吾さんの作品は外せないでしょう。
私は数冊しか読めていませんが、一番お気に入りの一冊です。
『白夜行』や『プラチナデータ』のような重厚なストーリーから
サクッと読みやすい本書まで、皆様方それぞれが楽しめる一冊が見つかると思います。
また、映像化されている作品も多く、『新参者』や『ガリレオ』のようにシリーズで楽しめる作品もあります。
手に取りやすい媒体で、ぜひ一度東野作品に触れてみてください。
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